DIYで外壁工事用の足場を組む



 どんな足場がある?
 一般住宅工事用の足場としては主に2つあります。
① クサビ式足場(ここでは「クサビ式」と呼びます)
② 単管を組んで作る足場(ここでは「単管式」と呼びます)
 両者を比較すると、クサビ式は足場専用であるのに対して、単管式は様々な建築物の骨組み材として利用できる建築資材であり、足場として使うのはそのさまざまな用途の一部という違いがあります。
クサビ式はハンマーで打ち込むだけで鉄パイプを連結していきます。一方単管式はクランプのナットを締め付けて連結します。
またクサビ式では部材同士の連結は嵌め込み式になっているので連結位置は自動的に決まります。こういうことからクサビ式は単管式に比べて圧倒的に早くかつ正確に足場を組むことができるし、また早く解体できます。

  DIYに適した足場は?
しかしDIYで足場を組む場合にどちらが適しているかということになるとまた別の話になると思います。
クサビ式は足場専用なので、他に転用できません。用事が済んだ後の使い途がありません。また高低差があると定位置に連結できるというメリットが逆に自由に連結位置を決めることができないというデメリットに変わります。一方単管式なら足場以外の用途に転用できますし、連結位置を自由に選ぶことができます。
。またクサビ式を販売しているホームセンターは非常に少ないですが、単管ならどこのホームセンターでも手に入るというのも利点です。
ということで当店では単管式を使うことにしました。
 単管式足場を組むのにはそれなりの決まった手順があると思います。しかしそれはネットなどで調べてもほとんど情報が見つかりません。おそらく足場のプロからの情報がないのは、足場のプロはそもそも単管では足場を組まないからだと思います。とするとDIYで足場を組もうという素人は自分でやり方を見つける他にありません。以下はそうした中で試行錯誤してたどり着いた当店流のやり方ですが、もし参考になればうれしいです。
なお業者に頼んで足場を組むという選択肢もあります。しかしレンタルには期限があり、今回の工事ではどれだけの日数がかかるか読めなかったこともあり利用しませんでした。もし期限が守れるのであればレンタルはとても良い方法だと思います。目的は外壁リフォームであって足場はそのための手段にすぎないからです。

  最初の立ち上げが難関
 足場は幅、長さ、高さよりなる構築物です。当店では足場の幅(外壁対して直角)方向には1Mの単管、長さ(外壁対しに平行)および高さ方向には2Mの単管、階段および筋交いには3Mの単管を使いました。ここでは単管を幅方向に繋ぐことを幅連結、長さ方向に繋ぐことを長さ連結、高さ方向に繋ぐことを高さ連結と言います。
 1人で作業する場合の最初の難関は立てた単管を倒れないように支えながら自立するところまで単管同士を連結することです。初めてやると途方に暮れる方が多いと思います。2Mの単管はちょっとした弾みで倒れやすいので手で押さえながら自立するところまで繋いでいくのはなかなか大変です。
その点クサビ式のやり方は理にかなっています。クサビ式ではジャッキベースを並べておいて、1メートルくらいの短い鋼管をスターター用の柱にしてジャッキベースに差し込んでいきます。そして立てた柱を幅連結と長さ連結します。すると例えば0.7M×4Mといった大きな土台を設置したのと同じ状態になります。その土台に柱を差し込んでいくのですから立てた鋼管が倒れることはありません。逆の順序で解体すれば鋼管が解体中に不意に倒れる危険性もありません。
単管式でもこれに習って固定ベースに差し込んだだけで比較的倒れにくい1メートル単管を使うようにすればこの難関は簡単に乗り越えられると思います。
ところが当店は事前にこのことに気が付かず1段目用として2メートルの単管を用意してしまいました。そのため2メートルの単管を1段目に使ってどうやって立ち上げるか?という課題に直面することになりました。
当店のとった対策は
① 固定ベースの大きさを拡大させて1本1本の柱を自立させる。
② 最初の幅連結と長さ連結には両方とも1Mの短い単管を使う。
③ 3本の柱をL字形に連結させる。
④ 最初の長さ連結の反対側に2Mの単管を使って長さ連結する。
⑤ 最初に長さ連結した1M単管を外し、本来の2Mの長さ連結に置き換える。
上記の手順について詳しく述べます。
① 30センチ四方くらいにカットした12ミリ合板を用意し、合板を固定ベースにネジ止めして実質的な固定ベースの大きさを拡げました(拡大ベースと呼ぶ)。全ての柱を拡大ベースに差し込んだ方が作業は楽かも知れませんが最低3個あれば立ち上げの難関は超えられます。柱4本目以降はすでに立ち上がった柱が倒れることはないので追加する柱だけ手で押さえていけば必ずしも拡大ベースを使う必要がありません。
② 長さ連結には本来使うべき2Mではなく1Mの単管を仮に使用します。柱と柱の間隔を1M以内にしておけばどの柱にも手が届いて作業がしやすいからです。
③ 1Mの単管で3本の柱を幅連結と長さ連結して上からみるとL字形になるように組みます。すると手で支えなくても倒れない自立状態になります。
④ 最初の長さ連結の反対側に2Mの長さ連結をします。そのための4本目の柱を立てます。すると次のステップ⑤で1M単管による最初の長さ連結を外しても残りの3本の柱によってL字形自立状態は維持されます。
⑤ 最初に長さ連結した1M単管を外し、2Mの単管による本来の長さ連結に置き換えます。
以上の手順により自立する単管の連結体を作ってしまえば、あとはこの連結体を大きくしていけば良いだけの作業になります。


   クサビ式の利点を単管式に取り入れる
 グラつきの少ない安定した足場を組むには、幅、長さおよび高さを一定の間隔に揃えることが基本になります。クサビ式の支柱にはコマがついており、同じ高さのコマに決まった長さのブラケットと手すりを嵌め込んで連結する方式なので足場の幅、長さ、高さが自動的に揃います。単管式でもこれと同じ仕組みを利用することができます。つまり部材同士が一定長で連結できるように予め目印をつけておきます。部材同士をその目印に合わせて連結すれば足場の高さ、幅および長さは自動的に揃うということになります。あくまで目印であってミリ単位の精度はでないためクサビ式と似た効果を得ることはできますが、クサビ式の完璧さには遠く及びません。単管式ではそこから水平器を使ってこまめに調整していくしかないです。

  
 効率より作業のし易さと用済み後の収納を優先
 今回の外壁リフォームでは作業床の最高の高さ5Mが必要でした。作業効率から言うと3Mや4Mの単管を使って高さ連結を1か所にするのが正解かもしれません。しかし単管を扱うのは短い方が楽にできますし、用済み後も短い方が狭いスペースで保管できます。そこで2M単管3本を高さ連結して6Mの柱にしました。尚、ホームセンターで手に入れずらい(ナフコのネット販売により入手)ピン付き2.4mm厚単管を柱用に選んだ理由は下の注記1に詳しく述べましたが足場用には2.4mm以外はダメという決まりに従いました。柱用以外はすべてピンなし1.8mm単管を使いました。
注記1 
ネットなどで調べると足場用に使う場合、単管は2.4mm厚のピン付きでなければならないと言われています。しかし1.8mm厚の方が軽くて強度も強いといわれているのでなぜ2.4mmでなければならないのかわかりませんでした。直線ジョイントはピン付きでなければ使えないというのはわかります。なぜなら直線ジョイントは引掛けるピンがなければそもそも使えないからです。しかし長さ継ぎはポンジョイントでも出来ます。なぜポンジョイントでピンなしの単管を繋いで駄目なのはやはりわかりませんでした。ポンジョイントは過去に抜ける事故があってそれで禁止になったようですが、上下に単管をポンジョイントを繋ぐのであれば立てた柱が外れる可能性はゼロです。解体の途中で外れる可能性はどちらにもあります。ピン付き単管を直線ジョイントで繋いだ場合、単管がちょっと回っただけで外れてしまいます。抜ける事故を防止するなら繋いだまま降ろしてはならないと決めておけば良いだけの話です。
その後2.4mmと1.8mmの長さ継ぎの模様を比較する動画にめぐり合ってようやくその理由がわかりました。つまり直線ジョイントもポンジョイントも2.4mm鋼管の内径に合うようになっていると言うのです。2.4mmも1.8mmも外径が同じということは内径は2.4mmのほうが1.2mm内径が狭いということです。2.4mm用にピッタリなら鉄板厚が薄い1.8mmの内径は厚みの違い分だけ内径が大きくなります。それでジョイント部分が大袈裟に言えばブカブカになるので連結が不完全だと大きな事故につながる足場用には1.8mmは使用不可ということのようです。
 しかし情報というのは自分で確認しないかぎり本当かどうかわかりません。1.8mm鋼管同士を今回実際にポンジョイントで繋いでみました。すると微動だにしません。一方2.4mmピン付き鋼管同士を直線ジョイントで繋ぐと多少は動きます。つまり単純に2本の鋼管を繋いだだけの状態を比較するとポンジョイントの方がしっかりしています。
 このことはポンジョイントの構造をみればそうなって当然であることがわかります。ポンジョインは鋼管の内径にピッタリ合わさる形状をした2つの鋼板の間隔をネジの力で広げて2つの鋼板を2本の鋼管の内径に密着させることにより固定するしくみです。ネジが生み出す突っ張り力を利用しているわけであり、2.4mmと1.8mmの内径差1.2mmは突っ張りを大きくする(ネジを締める)ことにより簡単に埋めることができます。
従って当店の意見としては、連結の完全性という点ではポンジョイントの方が直線ジョイントより優れていると思います。一方作業性という点では差し込んで45度回せば連結分離できる直線ジョイントが優れています。


 1段目を組む(足場板の高さ約1.8M)
 ① まず柱にする単管全て同じ高さに粘着テープなどで目印をつけておきます。これはクサビ式のコマと同じく連結部の高さを定位置に揃えるためです。目印に合わせてクランプを取り付ければ自動的に連結部が同じ高さに揃うことを意図しています。
 ② 横架材(幅方向の横架材を「幅横架材」と呼びます=クサビ式のブラケットに相当、長さ方向の横架材を「長さ横架材」と呼びます=クサビ式の手すりに相当)の両端定位置に粘着テープなどで目印をつけておきます。目印に合わせて横架材を柱に連結させれば柱と柱の間隔が自動的に等しくなると考えました。
 ③ 上記<最初の立ち上げが難関>の項でご説明した拡大ベースを3個用意します。
 ④ ③とは別に適当な大きさの12mm合板(固定ベースの大きさ以上のもの、「ベース合板」と呼びます)を固定ベースの個数より多めに用意しておきます。これは固定ベースの下に潜らせて柱の高さを調整したり、でこぼこした地面に敷いて平面をつくり固定ベースを安定させるためのものです。
 ⑤ 上記③の拡大ベース3個をL字形に置き、ピン付き2M単管を3本差し込みます(ここではL字の交点=直角に曲がる箇所の柱を柱2、柱2と幅連結する柱を柱1、柱2と長さ連結する柱を柱3と呼びます)。テープを目印にして3本の柱の上端近辺の同じ高さに直交クランプ(「幅クランプ」と呼びます)を取付けます。
 ⑥ 長さ方向の横架材(「長さ横架材」と呼びます)を連結するための直交クランプ(「長さクランプ」と呼びます)を3本の柱に取り付けます。
長さクランプは幅クランプのすぐ下に取り付けますが、互いに干渉しないように2~3センチ離します。
 ⑦ 柱1と柱2を幅連結します。1Mの幅横架材を開いた幅クランプに置き幅横架材の両端近辺につけた目印をたよりに幅の間隔を調整して2本の柱を幅連結します。
 ⑧ 柱2と柱3を長さ連結します。1Mの幅横架材を2本の柱の開いた長さクランプに掛け2本の柱を長さ連結します。これにより柱3本は上から見るとL字形に連結され自立します。
 ⑨ 柱4に幅クランプと長さクランプを取付けます。柱1~3に取付けたのと同じ位置に取り付けます。そして柱1と柱4を長さ連結します。柱4を倒れないように片手で押さえながらもう片方の手で2Mの長さ横架材を柱1と柱4の開いた長さクランプに掛けて2本の柱を長さ連結します。
 ⑩ ⑧で長さ連結に使った1Mの幅横架材を外して2Mの長さ横架材に置き換えます。
 ⑪ 柱3と柱4を幅連結します。幅横架材を柱3と柱4の開いた幅クランプに掛け幅連結します。
 ⑫ 柱1~柱4の下側随意の高さ(下端から20~30センチ)に幅クランプを取付けます。
 ⑬ 柱1と柱2の下側を幅連結します。次に柱3と柱4の下側を同じように幅連結します。やり方は上側の幅連結と同じです。以上で柱4本、幅横架材4本、長さ横架材2本よりなる1スパン(長さ横架材1本2Mの有効長約1.8Mを1スパンと呼びます)の骨組みが完成します。
 ⑭ 足場は最初のスパンを基本形とし、これを長さ方向と高さ方向に拡大して完成させていくので、この基本形をしっかり組むことが非常に重要です。水平器を使って全ての単管が水平もしくは垂直になるように調整します。
 ⑮ 以降は順次同じ要領で柱と横架材を追加していきます。当店では1段(有効高約1.8M)と2段(有効高約3.6M)の足場は3スパン、3段の足場(5M)は2スパンとしました(ほぼ同数の単管で組めるようにするため3段足場は1スパン短くしました)。
 ⑯ どのスパンに階段をかけるかを決め階段を設置します(「当店オリジナル単管用階段」の項をご参照願います)。限られた単管を使って足場を順次移動して作業を進める場合、移動させる必要のないスパンがあればそのスパンに階段を設置します。移動させるのが大変な階段はできるだけ移動しないですむように計画します。例えば壁の長さが9Mなら延べ5スパン(1.8M×5=9M)の足場が必要です。もし一度に3スパンしか組めないのであれば壁の片方の壁の端から3番目のスパンに階段を設置します。そうすれば最初に組んだ足場での作業が終了した後、1番目と2番目のスパンを3番目のスパンの反対側に移動させれば階段のあるスパンを動かさずに壁全体の作業を進めることができます。
 ⑰ 足場を安定させるために筋交いを入れることは欠かせません。しかし当店では階段を設置するスパンには筋交いを入れませんでした。理由は階段が筋交い代わりになるからです。踏み板の両端を支える単管は高低差のある幅横架材に斜めにして架けます。これにより2本の柱は間接的(幅横架材を媒介にして)固定されるので筋交いを入れたのと同じ効果が得られます。
 ⑱ 1段目の足場組みが終わったら、上側の幅横架材に架けるようにして1段目の足場板を乗せていきます。当店では2Mのカフェ板(杉乾燥材厚み3センチ幅20センチ)を足場板代わりに使いました。脱落防止のため端口を木板で覆い端口から6センチ(単管直径が約5センチのため)離れた位置にネジを2本打ち、木板とネジ軸の間に幅横架材を挟んで前後にズレて脱落することがないようにしました。

 2段目を組む(足場板の高さ約3.6M)
 ① 2段目で使う単管を1段目の骨組み材にたてかけておきます。1段目の足場板に乗って上から引き上げられるようにしておきます。幅横架材の1M長の単管はたてかけられないので1段目の足場板の上に乗せておきます。
 ② 1段目の足場板に上ります。そして2段目の柱を立てます。1段目の柱の上端に直線ジョイントの下半分を嵌め込み、ジョイントを回転させて固定し、ジョイントの上半分に2段目の柱を差し込み柱を回転させて固定します。
 ③ 以下1段目とほぼ同じ要領で2段目の足場を組みます。
 ④ 選択したスパンに階段を設置します。
 ⑤ 2段目の足場板を2段目の柱の上端近辺に固定された幅横架材と幅架材との間に架けるように乗せます。

 3段目を組む(足場板の高さ約4.8M)
 2段目の足場板に立ったとき3.6M+身長1.7Mとすると5.3Mなので3段目の足場を組む全ての作業は2段目で行うことができます。なお当初足場高さ最高は5M必要と予定していましたが、実際には4.8Mあれば問題ないことがわかったので3段目の高さを変更しました。
 ① 3段目で使う単管および足場板を1つづ持って2段目まで上り、2段目の幅横架材に跨るように寝かせておきます。
 ② 2段目の足場板に上ります。そして3段目の柱を立てます。2段目の柱の上端に直線ジョイントの下半分を嵌め込み、ジョイントを回転させて固定し、ジョイントの上半分に3段目の柱を差し込み柱を回転させて固定します。
 ③ 2段目とほぼ同じ要領で幅横架材および長さ横架材を取付け3段目の足場を組みます。なお3段目の高さ約4.8Mを得るためには2段目から約1.2M上に3段目の足場板を設置できればいいので3段目の階段の段数は1段目2段目が6段であったのに対して4段としました。
 ④ 選択したスパンに階段を設置します。
 ⑤ 適宜筋交いを入れます。
 ⑥ 最後に3段目用の足場板を持ち上げて3段目の上側の幅横架材に架けます。
 


  当店オリジナル単管用階段 

 足場は上るためのハシゴや階段がなければ使えません。市販されている足場用の階段を使うのが手っ取り早いです。踏み板と側桁の鋼管が一体型の階段は横架材に架けるだけなので手間いらずです。しかし大型で重量があるので一人で高所に設置するのは大変そうです。 踏み板単体のタイプもありますが高さ5Mとなると何枚も必要なので相当コストがかさみます。また用済み後の処置にも困ります。
もっと手軽で設置も簡単な階段はないでしょうか?
市販品では見つからなかったので自作することにしました。当店オリジナル単管用階段の特徴は以下の通りです。
1. 部材を現場で組立てる方式なので高所への持ち運びが容易、最も重い部材は3Mの側桁管=3M単管6.24KG+タルキクランプウケイタ共0.5KG×7(7段)=約10KG
2. 用済後の保管が容易、用済後は解体して保管スペースを節約できる。
3. 市販品に比べると安価

構成部材は以下のとおりです。
A 階段の踏み板を両側から支える2本の3M単管(ここでは「側桁管」と呼び住宅の階段の側桁にあたります)。側桁管には下記Cの階段クランプを定位置に取り付けるための目印を粘着テープなどで予め付けておきます。
B 踏み板 住宅用階段の踏み板と同じです。1×4材などを40~50センチにカットし、2枚のカット材で1段分の踏み板(踏み板の幅=18.5cm)になります。スノコのように2枚の板の間に5ミリ程の隙間をつくります。この隙間からネジをCの受け板に向けて捻じ込んで踏み板と受け板とを固定します。5ミリの隙間にネジ軸を通し、踏み板の表面に残るネジ頭と受け板に食い込ませたネジ先の間に踏み板を挟んで固定します。左右2か所ネジ止めします。
C 踏み板を支える受け板の付いた自在タルキクランプ(ここでは「階段クランプ」と呼びます)
階段クランプについての詳細は注記2
受け板についての説明は注記3
使用するネジについては注記4

使い方は
➀ 側桁管に階段クランプを取付ける位置の目印を予め粘着テープなどで付けておきます。35センチ間隔に目印をつけると階段の高さ間隔は25センチとなります。
② 側桁管2本を傾斜45度前後になるように上段と下段(高さ約1.8M)の幅横架材に仮留めします。柱と柱の間隔を1.8Mに立てて(スパン1.8M)幅横架材の高低差を1.8Mにすればピタリ水平になります。当店では実際にはスパン1.8M、幅横架材の高低差1.6Mで設置しました。それでもほぼ水平で利用上問題なしです。
③ 側桁管につけた目印の最上位の位置に階段クランプを左右2か所側桁管に仮留めします(実際には階段クランプは予め取り付けてあるのでその位置調整をします)。そして踏み板を階段クランプの受け板の上に乗せます。
踏み板の裏側両側についた細材と細材のあいだに左右の階段クランプに付いている受け板が適当な隙間をあけて納まるように2本の側桁管の間隔を調整します。そして踏み板の上に水平器をのせ踏み板が水平になるように調整します。
③ 目印の最下位の位置で③と同じことをします。
④ 以上で側桁管および最上段と最下段の取付け位置が決まったので仮留めした全てのナットを締め付けて完全に固定します。
⑤ 踏み板の隙間から受け板に向けてネジを打ち込んで踏み板と受け板とを固定します。左右1箇所ずつ1段について2箇所ネジ止めします。
⑥ 同じ要領で残りの各段に階段クランプ(階段クランプは予め取り付けてあるのでその位置調整をする)と踏み板を取付けます。踏み板を受け板にネジ止めします。

注記2
 市販のタルキクランプは単管に取り付けるクランプ部とタルキなどの木材を取付けるための取付台が合体した構造になっています。クランプを取付けた単管の方向と取付台に取付けた木材との方向が直交の向きになるのがタルキ直交クランプ、どの方向にも自由に向けられるのがタルキ自在クランプです。今回タルキクランプを使う目的は踏み板を支える受け板を側桁管に連結させるためです。向きは側桁管の伸びる方向に対して受け板は平行、踏み板は直交ということになります。従ってタルキ自在クランプを使って受け板を側桁管と同じ方向に向くように調整して使います。しかしそのままだと取付台が回転してしまうので固定する必要があります。接着剤で固定するのは簡単ですがそうすると元へ戻せません。ということで当店ではヒモを使うことにしました。クランプ部と木材取付台との間に隙間があるのですが、それは両者が自由に回転するために必要なためです。その隙間をヒモでぐるぐる巻きにして埋めてしまいます。すると摩擦が大きくなって回転しにくくなるので固定したのと似た状態になります。

注記3
受け板は厚み2.4センチ短辺約13センチ斜辺約18センチの2等辺直角三角形の角を落とした形状です。
下の写真は側桁管に取り付けられた階段クランプです。受け板は階段クランプの取付台に写真のようにネジで固定されます。ネジ穴は4か所ありますが、2か所ネジ止めするだけで問題ないです。取付台に受け板の短辺を乗せてネジ止めしたときに取付台が水平であれば斜辺は取付台に対して45度傾斜しています。しかし取付台を45度程傾けると斜辺はほぼ水平になります。つまり側桁管を45度程傾けて固定すれば受け板として使う直角三角形の板の斜辺はほぼ水平になり、その上に乗せる踏み板もほぼ水平になります。受け板の断面は約18センチであり1×6インチ材2枚使いの踏み板+ネジ打ち込み用隙間0.5センチとほぼ同じです。

注記4
受け板をタルキクランプに固定するには長さ25mmのコーススレッドを使います(取付台固定用ネジ)。受け板の厚み約24mm+タルキクランプの取付台板厚1mm=25mmでピッタリ納まります。
踏み板を受け板に固定するには45mm長のネジ(踏み板固定用ネジ)が適しています。踏み板用には1×4材をカットして使うのがおすすめです。
なお下記にてご案内のウケイタには取付台固定用ネジは1セットにつき4本付属しますが、踏み板固定用ネジは付属しません。

   転落防止用具を必ず装着してください
 最初はおっかなびっくりだったものがやっているうちにある程度高さ慣れしていきます。しかし足場に上っての作業が危険であることは高さ慣れしても全く変わりません。2M以上に上っての作業では必ず転落防止用具を装着しましょう。ハーネスが体への負担がより小さいのでベターなのでしょうが、着脱が大変そうなので当店では安全帯を使いました。住宅の外部に突き出た梁にロープを回し、そのロープに安全帯と一体のランヤードのフックを掛けて使いました。


  階段クランプ用受け板のご購入について
 階段クランプ用の部材である受け板のご注文を承ります。
単管を利用して当店仕様の階段をつくるには次の部材が必要になります。
a  単管 推奨3M
b  自在クランプ
c タルキ自在クランプ 
d 踏み板
e 受け板 
以上の内a~dまではホームセンターで入手可能です。踏み板は加工が必要ですが、1×4インチ材などを40~50センチにカットしたものを5ミリくらいの隙間を開けて二の字に並べ裏側から両端部を細い角材でネジ止めすれば完成です。ですのでa~dはお客様にご用意いただくとしてeのみご注文を承ります。商品名は
ウケイタです。踏み板1段につきウケイタは2個使うのでウケイタは2個が1セットとなります。




  製品仕様書

ウケイタ 製品仕様書

サイズ(1個) cm

2.4×13.8×13.8×18.5 (厚×底辺×高さ×斜辺)

重量 g (1セット=2個)

250

使用木材の規格   変色、生節、軽微なそり、割れなど使用機能を損なわない 欠点は許容
付属品(1セットにつき)  ネジ4本 (タルキクランプ取付台固定用)
 使用説明書  本サイト上に掲載。本サイト全体が商品の使用説明書になっておりますのでよろしくお願いいたします。

生産国

日本



  ご購入までの流れ
上記商品説明を充分お読みいただいた上でご注文賜りますようお願い申し上げます。送料の関係でご注文は3セット以上とさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
 納期
ご注文後1週間以内に発送。お客様より注文をお受けした後、当方より商品発送のご案内をお送りいたします。
 配送の方法
普通郵便または宅配便 
 価格(税込、送料込)
650円/1セット(2個) 但しご注文は3セット以上であることが条件となります(2セット以下のご注文はお受けできません)。
 ご注文および支払方法
当店base店にてご希望の商品のご注文、お支払いにお進みください。各種お支払い方法がお選べいただけます。銀行振込等の別途手数料が記載された支払方法以外ならお客様のご負担はありません。
 返品
お届けした商品がお気に召されない場合、理由を問わずご返品をお受けいたします。配送したのと同じ方法でご返送ください。
A 商品の欠陥など当方に責任のある場合のキャンセル
 お客様ご指定の銀行口座に商品代+返品配送料の合計額を当社に返送品が到着した後お振込み致します。
B お客様のご都合によるキャンセル
 往復の配送料および往復の支払手数料はお客様のご負担となります。返送品が当社に到着した後、商品代金よりお客様負担の経費を差し引いた残額を精算いたします。残額が2,000円以上の場合はお客様のご指定の銀行口座にお振込みします。残額が2,000円未満の場合は差額分の切手を普通郵便にて郵送いたします(2000円未満では振込料が送金額に比べて極端に割高になるのでご容赦お願いします)。
C 商品の欠陥による交換の場合 
 返送品が当社にに到着した後、交換品を発送いたします。お客様にご負担いただいた配送料が2,000円以上の場合はお客様のご指定の銀行口座にお振込みします。配送料が2,000円未満の場合は同額分の切手を交換品に同梱します(2000円未満では振込料が送金額に比べて極端に割高になるのでご容赦お願いします)。
 使用説明書
本サイト上に掲載、商品には同梱されません。
商品には納品書のみ同梱されます。


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